フツーから早稲田へ。

「普通だった」高校生が半年の自宅浪人で早稲田に合格した受験術・戦略・勉強法を、分かりやすくお教えします。

僕が受験のためにやらなかった8つのこと

 
受験生には不安がある。
不安がある受験生は、何でもかんでも手を出す。やれることならなんでもやる。その気概はすばらしい。でも、それが首を絞めることが多々ある。何でもかんでも手を出すと、本当に肝心なことが見えなくなったり、肝心な勉強ができなくなるのだ。
 
でも、浪人した僕は、「やるべきでないこと」がわかっていた。過去問を解き、志望校の問題を分析し、自分の実力をじっくり見極め、自分の現役時代の勉強をじっくり見据え、「僕がやるべきこと」を確信していた。だから、「ふつうの受験勉強では常識的なことだが、本当はやらなくていいこと」をたくさん見抜くことができた。
 
「本当はやらなくていいこと」は2つにわけることができる。
1.必要そうに見えて必要じゃないこと
……これは主に「本番で自分が解く問題にならない!」と気づくことでわかるようになったことだ。
2.長い目で見て合理的ではないこと
……やってると「俺勉強してるなぁ」と悦に浸れるけど、長い目で見ると絶対損する勉強法だ。

必要そうに見えて必要じゃないこと

定期テスト勉強

これは現役の時の話になるが、当時から重視していなかった。

定期テストが必要ない一番の理由は、「学校の定期テストは自分の志望校の問題を加味して作っていないから」だ。また、定期テスト勉強では、偏った範囲を深く掘り下げる勉強を強いられることになる。偏った範囲が自分の大学の問題で出題されなかったら、その勉強時間全ては水の泡となる。

また、かつての僕のように中堅以下の高校の定期テストは、君らが目指している学校の試験に比べて恐ろしくレベルが低いはずだ。そこで100点を取ったところで、本番では何の足しにもならない。定期テストは、受験生になりきれていない人が自信をつけるため、もしくは卒業するための成績(奨学金をとるための成績)をとるためのものだと割り切っておくべきだろう。

また、これは重要な事だが、しっかり受験勉強をしていると、対策しなくてもそこそこの成績がとれるようになる。そうなっている必要があるだろう。

②志望校に出ない応用問題(特に瑣末な英文法)

他の記事でもたくさん触れていることだ。試験本番まで4ヵ月しかなかった僕は、「自分の学校に出ない」ことはすべてカットした。結果的にそれがよい受験勉強につながったと確信している。

予備校の弱点は、提供される授業が自分の志望校、志望学部一つのために向けられていないことだ。結果として遠回りをすることになる(例えば、英文法の授業をほぼ必ず受けさせられると思うが、早慶のたくさんの学部では読むための英文法以外必要なく、4択問題を解く必要はない。英文解釈を通じて学ぶべきだ。なお、これは早慶に限らない。)*1

志望校に出ないことはやらない。このブログが伝えたい大きな主張のひとつだ。*2

③直前以外の模試

これは必要ないと言うには言いすぎたかもしれない。模試は「場馴れ」には最適で、本番で緊張をしないように、受けられるものなら全部受けていい。(だから、「直前以外」とした。直前の模試(センタープレ)は受けられるだけ全部受けていいと思う。ただし、復習に時間を割くかは別問題だ。

だが、受験生は模試を神格化しすぎだ。特に記述模試や早慶プレで、志望校に合っていない形式の問題を唸って復習する必要は皆無だ。自分の受ける学校の形式、難易度に合う問題ならいくらでも復習してよいが。

もっとタチが悪いのが、「模試で高得点を取るために計画を立てる」という行為。模試で出ない形式の問題をごっそり落とすことになるが、それで良いのか。

もちろん、模試は1ヵ月ごとに行われるから、いいペースメーカーになるが、それ以上の機能はない。それも、どうせ1か月ごとにやるなら、過去問で出来具合を確認したほうが、より正確な戦略と計画のもとに勉強を進められるだろう。

④特定大学のローラー受験

正直に言うと、僕は現役の時に早稲田でローラー受験をやってしまった。これは2点悪いことがある。

1点目は、戦略に関することだが、やるべき問題の種類が増えてしまう。だから、学部によって出される問題に特徴がある大学は、受ける学部を増やすごとに一つ一つの学部の得点力が落ち、受かる確率が減る。その減った分の得点力で合否が決まる場合も多いだろう。

「でもたくさん受けるからリスク分散になるよ」という人も多いかもしれないが、実力で合格ラインを突破していない大学をいくつ受けても、運がよかった場合しか受からないだろう。(ヤマが当たった場合)反対に、一つの学部に向けて「この学部については俺が一番対策した」と自信を持って言える人は、何回その学部を受けても合格点が取れるだろう。本番で緊張するタイプの人は受ける学部を絞ることに抵抗が出てくるかもしれないが、志望学部に特化した対策をやれば自信もつく。

2点目がさらに問題で、大学に入ってから、「この学部じゃない」という状態になるリスクがきわめて高くなることだ。しっかり学部を決めてないから、授業の内容が自分の興味に合わなかったり、他の学部に行きたくなったりしてしまう。これでは大学四年間を棒に振るか、遊びに費やす結果になるだろう。

「学歴を手にして、情熱を無くす」といったことにはなってはいけない。自分が志望する学部をしっかりと見極めよう。これは受験勉強そのものよりも大事だ。

 

長い目で見て合理的ではないこと

短い期間での勉強には効果があるが、これらは定期テストにしか意味がないことだ。

僕らは受験勉強を乗り切るために、「持続可能な勉強」をしなければいけない。それらを妨げるこれらのことはやってはいけない。

⑤徹夜、睡眠削り

翌日の勉強効率が落ちるだけだ。達成量でいえばちゃんと寝た人のほうが多いし、一つ一つの問題に対する集中力を考えれば絶対にするべきではない。

⑥カンヅメ、運動不足

勉強する場所は固定するべきだが、やはりそこにずっといると鬱々としてしまうだろう。とくに浪人生は、体を動かすために散歩などを取り入れたい。僕は筋トレやバッティングセンターでのバッティングが大好きだ。よく寝れるし。

⑦1日12時間以上の勉強

これは人による。僕は無理だった。8時間寝なければ満足できない人だったので、12時間以上勉強してしまうと息抜きの時間が圧迫されてしまう。十分に休息をとってから次の科目へ進みたかったから、あまりキツイスケジュールを組むことはやめた。休憩を十分とったことにより、各科目最大限に集中できたから、質が高いのはもちろんのこと、量もそんなに変わらなかったのではないかなと思う。

⑧遊びの禁止

人によっては、あまり遊びを禁止すると精神が崩壊するかもしれない。週に一度は自分の一番好きなことをする時間を取りたい。ただし、満足度の低い娯楽(好きでもないテレビやネットを見る)などは全てシャットアウトする。

それらの時間を自分の一番好きなことをするために使えば、ストレスも時間もよりかからない。

 

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*1:なぜそれでも予備校が英文法の授業を誰に向けてもおすすめするのか、ということをかなり懐疑的に見れば、「儲かるから」だろう。受験生に必要だと思われているから、たくさんの受講生を集められるし、単元それ自体のボリュームもある。「売れ筋商品」なのだ。……もちろん英文法問題は、受験生によっては必須なのだが。

*2:Q,「でも問題形式が変わったらどうするんですか?」A,「問題形式が変わらない確率のほうが高いし、問題形式が変わったところで新しい形式は誰にも予想できないのだから、最優先で過去志望校に出た形式の問題をやるべきだ」