【古文演習】合格力をつけろ!最難関へのあと一歩
演習はあくまで「最後」
このページにある参考書は、古文の単語、文法、読み方を吸収してから取り組むものだ。特に、「単語と文法憶えたから演習してみよう♪」なんて軽い気持ちで取り組むのはやめてほしい。正しい読み方を実戦で確認するために使うのだ。
「マドンナ古文」「土屋の古文講義」などの「読み方」参考書で得た読み解きの知識をいかんなくここでいかんなく発揮してほしい。(また、読み方がブレてきたかな、と思ったら「読み方」参考書に戻るべきだ)
古文演習の参考書(私立向け)古文演習の参考書
・中堅私大古文演習
・私大向け(記述のウエイトが低い)
・私立の人は問題集に迷ったらとりあえずこれ
・24題と豊富な演習量を誇る
このタイトルを見ると、「偏差値50~60までの大学を受験する人用なのかなぁ」と思うかもしれないが、最難関受験生向けが過去問へのつなぎの時期に使うのに、十分お勧めできる問題集だ。豊富な問題量と、河合塾の参考書らしい、詳しく十分な解説は、全ての私大受験生におすすめできる。
・関関同立大古文
・関関同立だけでなく、早稲田、上智の過去問の一歩手前におすすめ
・『中堅私大古文演習』を終え、時間がある人のオプションその1(選択肢型問題解法を重視する人に
・『中堅私大古文演習』が合うなら絶対外れのない問題集
これも「関関同立」と、かなりターゲットを絞っているように思えるが、たくさんの人にお勧めできる。すべての難関私大受験生の使用候補に入るだろう。志望校に選択問題が多く、かつたくさん演習量をこなしたい人が『中堅私大古文演習』の次に挟むのがおすすめ。
・入試精選問題集 古文
・選択肢問題と記述問題のバランスが良い
・『中堅私大古文演習』を終え、時間がある人のオプションその2(記述問題もバランスよく解きたい人に)
・「国立志望だけど、選択肢問題もやりたい」という人にもおすすめ
記述の訓練もしたい私大受験生、ほか、選択肢も記述もバランスよくこなしたい人におすすめだ。『中堅私大古文演習』より難易度が高いので、私立志望の人は演習2冊目として使うのが適当だろう。国立志望の人は、次に紹介する『得点奪取』をこなして、過去問の他に演習をしたいと思ったらこれに取り組むとよい。
国立・記述対策向け
・得点奪取古文
・そこまで難しくない国立大を志望する人
・古文はしのぎ科目という国立志望の人
・記述問題の解法にあまり自信がない人
・採点基準を学びたい人
国立志望者はぜひやっておきたい。採点基準がとても詳しく書いてあるのが、この本の一番の強みだ。(『古文上達』よりもその点では優れている。)問題数も例題含め15題とそこまで多いわけではないので、1ヵ月程度で記述対策の基本が出来上がる。時間がない国立志望者はこれだけでしのぐ。
演習の時間に少し余裕のある人は『入試精選問題集 古文』へ。
時間がかなりある人は『古文上達』へ進むとよいだろう。
・古文上達 読解と演習56
・最難関国立志望者はぜひ仕上げたい
・記述問題の採点基準がイメージ出来る人はこれだけでもOK
・演習に時間をたっぷり2~3ヵ月取れる人
「読み方」編でも紹介した、おなじみ古文上達。最難関国立志望の人はできるだけこれを仕上げたいところだ。読み方系の参考書を繰り返して完璧にした後、時間をたっぷり取って、仕上げてほしい。
なお、採点基準については『得点奪取』の方が詳しい。記述問題の採点基準が分からず、記述に自信がない人は、『得点奪取』に取り組んだ後、『古文上達』だ。
なお、そのパターンで、時間がなければ第三章のみやってもよい。過去問の前段階で取り組むなら、第二章は1日2問以上、スピーディに取り組み、第三章をじっくりとやった方が挫折の危険性が低い。
(さらに高得点を目指す)有名出典に慣れる・特定出典狙い撃ち
ここからは演習を終え、古文にさらに時間が取れる人のためのオプションだ。
多読用の参考書、問題はなく、古文の読み慣れをつくるための音読用教材として使用するのがよいだろう。(ただし、ちゃんと文法事項をチェックして、文章を理解した後、音読しよう)
しかし、100題全部に取り組む必要はない。*1この参考書は、本当は、「ヤマを張る」ために使うのだ。
大学によっては出典に偏りが出る。(なお、それが源氏物語なら関連した漫画を読めば非常にいい対策になるが……)
よく出る出典を集めたこの参考書のうち、志望校でよく出る問題を「つまみ食い」して、音読ついでに内容を憶えてしまう方法がとても有効だ。
この参考書の中から、本番で同じ文章が出るかもしれない。そしたらこっちのものだ!
紹介した参考書のまとめ
*1:僕は、「多読」は効果こそあるが、受験勉強においては効率的ではない、遠回りな勉強法だと思っている。全ての教科を終え、時間がとてもある受験生がもしもいたら、100題全てに取り組んでほしい。