フツーから早稲田へ。

「普通だった」高校生が半年の自宅浪人で早稲田に合格した受験術・戦略・勉強法を、分かりやすくお教えします。

早大生直伝!【政治・経済】を武器にして早稲田or難関私大に入る方法

 

僕の周りの人が、政治・経済で受験することを決めることがよくあります。たくさんの友人、担当した生徒…それから、弟なんかも政治経済で受験します。

 

理由はわかりませんが、僕がこの教科については誰にも負けないぐらい真摯に取り組み、勉強を楽しんでいた姿勢が伝わったのかもしれません。

当時の僕のように、学校の授業が全然進まなくても、

予備校に通っていなくても、政経で勝つ方法を君に!

 

さぁ、僕が大好きな科目の話をはじめましょうか。

 

政経で早稲田に逆転合格

これは早稲田、同志社、明治、青学、中央、法政、学習院……これらの難関私立を政治・経済で受ける人のための記事だ。

これらの大学に受かるためには、弱点があってはいけない。以上の大学に英語ができない人が合格しようとするなら、博打を強いられることになるだろう。当サイトはそんな運任せの戦術を推奨したくない。だから、政治経済はその人に合った量だけやって、合格ラインもしくはその一段上 を狙い、英語と苦手分野に時間を割いてほしい。

そのために効率の良い勉強法とそれを可能にする参考書を紹介しよう。

でも、このやり方なら全国模試で2桁の順位は取れる。

 

もちろん、英語と国語がデキる人用のも、もう一つ上にいく勉強法も用意してある。

期待していてください!

 

5つのステップ

①インプット(1周目2か月)(※2周目以降は1か月未満)

用語が言えるだけじゃダメなんだ

政経は理解科目だ。参考書で強調されている語句をただ憶えても得点力は上がらない。その言葉がテーマという文脈に放り投げられて初めて意味をなしてくる。

だから、整理しながらインプットをしなければいけないのだ。重要事項同士の関係を説明できるようにならなければいけない。

 

例えば、社会契約説。ホッブズ・ロック・ルソーの社会契約説の違いはなんだろうか。

 

この問いを、用語を噛み砕きながら、高校1年生にもわかるように答えられる人が良い政治経済の勉強をしてきた人である。この方式なら選択式問題文の間違っているところを見つけやすいし、記述でもド忘れを防げる。

 

必殺技:参考書要約法

インプットしながらアウトプットする。

そこで、僕はこの「参考書要約法」を提唱したい。政治・経済を独学でやろうとしている人には強烈におすすめだ。

 

参考書の該当ページをよく読んでから、

重要な記述を、簡潔かつ適切な自分の言葉で繋いで別紙に写す

(きれいに取る必要も、ノートである必要もなし)

 

これは丸写しではない。丸写しの勉強法もあるが、当ブログでは採用しない。要約法の方が優れているからだ。丸写しは少し時間がかかりすぎるし、何も考えなくても写せて頭が働かなくなりがちだ。一方、この方法なら要約を通し、自分で噛み砕きながら理解しようとするクセがつく。

特に簡潔なのが重要だ。重要でない記述はもちろん、助詞や接続詞なども必要最低限まで省き、簡潔な形で言い換えるか、記号などで表現する。理解に集中しつつも、常に削れるところはないかを意識しよう。(その意識が重要なところを理解させてくれるだろう)

 

参考書要約法のメリット

・知識の確認も同時に行っているから、この段階でのアウトプット不要。(むしろパンクするからやる必要なし)

必ず理解して憶えるので、知識を忘れるまでの時間が異常に長い。

・記述式の試験に強い。語句を書かせる問題や論述への対応力が高い。

集中せざるをえないので、時間対効果は良い。

 

参考書要約法のデメリット

時間がかかる(一周するのに平均2か月かかる。これはそこまで気にする長さではないが、インプットを1か月で終わらせようとするなどは、相当がんばらないと無理だ)

・ものすごく疲れる(連続でやるべきではない。途中で他の教科をはさみながらやる)

・要約しなきゃいけないので繰り返しの学習ができず、復習しにくい(問題集の○△×法でカバー!)

 

しかし、このやり方は

「ポイントが必要十分な量まとめられている」

「網羅性があり、よく出る必要事項が理解できる」

「この大変な作業を終えられ、終えればそれだけのリターン(得られる知識)がある」

という3点を満たした教材でないとできない。

あと、「もう秋なんすけど社会やばいんで、簡単そうな政経はじめます。」

って人(状況)には絶対おすすめできない。政経はOKだけど、別の方法、別ルートでいきましょう。

 

さて、条件は満たしているかな?OK?それなら、これしかない。

・畠山のスパッとわかる政治・経済爽快講義

(※政経の参考書はぜひ最新版をお買いください。時事対策に影響します)

政経受験者でこの参考書を知らない人は、すごくいい先生に巡り合えた幸せ者か、何も知らないかのどちらかだ。そのくらい有名な本だが、やり方は人それぞれだったのではないだろうか。赤字なので赤シートで憶えるというやり方をした人が多いだろうが、それでは政治・経済に適した勉強はできない。参考書要約法を使うのだ。

さらに、前回までの復習を○△×法で行う。これで参考書要約法のデメリット、復習のしにくさをカバーするのだ。

・畠山政経のやり方

1.復習。前回までの、参考書要約法でやった部分のページに戻り、(要約したものではなく)冊子で赤字を赤シートで確認。ここで○△×法を施す。

用語の意味が説明できそうなら○、説明できるけど時間かかりそうなら△、わからなければ×にする。

この取組みは15分~30分くらいで終わらせよう。

2.参考書要約法(一日4項目で1か月で1周ペース。1日2項目で、2か月少しで完成させるのがお勧め。2項目なら予想所要時間1時間。)

爽快講義を先に読み、左ページの板書を要約。爽快講義でしか書いていない部分は板書に足して憶える。

3.板書がなく、時事や講義だけのところも同じようにやる。

 

なお、参考書要約法は1回しか行わない。2周目からの復習は①を中心に行う。わからない箇所が出てきたら整理するために書いてもいい、といったくらいになる。

2周目が終わっても、○△×法をぐるぐると回して忘却を防いでいこう。この辺りは理解が終わり、それが定着しているかを確認する段階だ。

 

なお、政経はアウトプットも重要なので、2ヶ月でインプットは(復習も)終わらせておこう。インプットでうまく入ってこなかったところはアウトプットに回してしまって大丈夫だ。全体を早めに見ておくのも大事だ。

 

次の本も是非持っておくといいだろう。

・蔭山克秀の政治経済が面白いほどわかる本(改訂版)

間違っても2冊を完璧にしようと思ってはいけない。それは受験レベルを超える。(英語と国語が9割取れる人なら別だが……。)

早稲田志望者ならこの本と『爽快問題集』で迷うところだ。僕もこの本の存在には迷わされた。(記述がわかりやすいだけに……。)でも、これをやりきるのはオーバーワークになるし、理解型のインプットがどうしても難しい。

 

・学校や予備校で頼りがいのある授業を受けている人は、それをベースにして、これで知識を補完、あとは後述の『新政経問題集』をひたすら繰り返す。

『爽快講義』での要約を終え、「あーわからないなー」と、疑問が出てきたら参照。これを見てもわからないところはスルー。(他の受験生もわからないとみなせる)

改訂版の付録である、日本国憲法の赤字を憶える。(※重要)

これを暗記せずに試験場に向かってはいけない。どこが出るかを明示したこの付録は貴重だ。

・過去問研究のあと、志望校で頻出の単元をおさえる

 

なお、『蔭山政経と同じような使い方ができる本に『新政経ハンドブック』がある。合いそうだと思った人は使っても良いが、理解の補助という用途と、付録の日本国憲法の良さを考えれば『蔭山政経の方がよいだろう。

 

・新政経ハンドブック 2014-2016

 

②アウトプット(理解型と併用する問題集)

・畠山のスパッと解ける政治・経済爽快問題集

難関の政経で合格ラインを目指す人 網羅性△ 取り組みやすさ◎

『爽快講義』と連動したこの問題集はまず候補になるだろう。これで基本事項とほとんどの入試標準問題を確実におさえることができる。英語などに自信があり、政経で差をつけず、合格点でいいよ、という人はこちら。

もちろん、○△×法で。わからなければ『爽快講義』に戻る。それでも分からなければ『蔭山政経に戻る。

英語・国語ができない(模試で偏差値60を超えていない)人は畠山セットだけで政経はおしまいにするのが一番得点効率が良い。余った時間で英語をやろう!

 

 

・新政経問題集―完全版

政経を得点源にしたい人 網羅性◎ 取り組みやすさ○

畠山政経と連動はしていないが、到達点が高いのはこちらだ。その分分量も多いので、時間がない人は手を出してはいけない(畠山セットにすべきだ)。

ただし、参考書要約法を終えていれば、連動していなくてもほとんどの問題が問題なく解けるだろう。

 時間に余裕があるならほとんどの知識をこれで網羅できるだろう。「ここに書いていないことは皆わからない」と自信を持って言えるようになるデキだ。

③過去問確認

さぁ、ここで第一志望学部の過去問を解こう。過去五年間全部だ。

絶対にこの作業を忘れてはいけない。時事問題と演習に取り組む前だ。インプットが一通り終わった段階、アウトプットを一周終えた段階の2回では必ず実施する。そして、記事:過去問逆算法で述べたとおり、毎週出題傾向を確認するのが望ましい。

navigatortopass.hatenablog.com

政経で見るポイントは

・難問率(畠山に記述がないもの)→高ければ政経に書ける時間を減らす

・時事問題率→今後の対策量を考える。配点が低いか、時事抜きで合格点を取れそうなら、時事問題をやらない選択もある

単元の偏り(例えば、市場機構が毎年出る学部や、国際経済が出まくる学部もある) 

 

それを見て、今後の演習のプランを考えていこう。

特に早稲田志望者、基本(これの要求レベルは高い)ができたら、

次はヤマを張って差をつけよう。

出題頻度が高い単元は、『蔭山政経』を使って、深い知識を手に入れておこう。蔭山政経の赤字を○△×法を使って頭に叩き込む。直前期にも同じ箇所をもう一度メンテしよう。

これをやると相当の差がつくだろう。

 

④時事問題

正直に言うと、こればっかりは毎年更新される大手予備校の授業に軍配が上がる(大手予備校の冬期講習は確かにお勧めできる。)

どうでもいい併願校の受験料を冬期講習のその授業1つだけ(他の授業は参考書でカバーできるのでいらないだろう)にまわした方が絶対にいいのだが、このサイトでは予備校に通えない受験生を応援するというその趣旨上、それで終わりにしたくない。

現代社会の最新時事

予備校に行かないならこの本を使おう。まだ発売されていないので、中身のデザインが変わっているおそれもあるのだが、この本の使い方は間違えてはいけない。時事問題で重要なのは用語と指標の暗記だ。(その時事問題を「なんとなく知っている」では得点にならない。)

1.一通り通読する。知らない個所に薄いマーカーを引き、知っている箇所はもう読まない。その後何回かマーカー箇所だけ通読。

2.赤文字を赤シートで隠しながら周辺に○△×を記入。○△×法でやっつける。

1.の通読は、ここまで政経をやってきた人ならむしろ楽しいと思えるはずだ。勉強の合間の息抜きとして、進めていってほしい。ただしマーカーを引いて2回目以降の範囲を狭めること。

2.が重要だ。ここまでやらないと得点力にならない。その年の経済指標もこの段階で頭に叩き込もう。

 

⑤演習(上級者向け)

演習は、以下の厳しい条件を満たしたらやってよい。

・ここまでのメニューをこなした(問題集でのアウトプットを一通り終えた)

・他の科目に弱点がない(合格レベルに到達している)

ただし、過去問で頻出だったところは必ずやろう。以下の2冊は単元ごとの問題になっているから、どちらか1冊の頻出問題にはあたっておくこと。なお、2冊買いはしてはいけない。まず挫折する。

 

過去問頻出箇所以外は必修ではない。最難関の私大であっても、

英語と国語とここまでの政経の学習がしっかりしていれば合格できる。合格点に上乗せするための学習というイメージで構わない。自信と余裕がある人のみやること!!

 

 

1.問題を○△×法で解く。

2.解説の知らなかった部分にもマーカー。マーカーも○△×法でチェックし、

○はもうやらない。

 

・実力をつける政治・経済80題

・早稲田志望以外で政経を得点源にしたい人でおすすめ。

・問題はここまでやってきた人には簡単。総復習として取り組みやすい。分量もそこまでではないはずだ。入試2か月前からでも余裕をもって○×△復習を完成できるだろう。(残り1ヵ月だったら、今までの問題集のメンテをした方がよい)

 

早稲田志望におすすめ。実戦的な計算問題の問題多数あり。早稲田政経学部志望ならやっておこう。

・解説が詳しいので、全部憶えようとするとつらいかも。赤字になっているところを中心に、重要事項を見極めて。

・メンテナンスのことを考えて、最低でも取り組むのに3ヵ月は欲しい。(11月までに取り組めないようならあきらめる)

 

最終メンテナンス

入試1か月前の最終メンテナンスは、畠山の○△×法を使った総メンテナンスと、②で使った問題集(『爽快問題集』or『新政経問題集』で行う。時事も一日15分くらいやればよい。)

政経では(型式確認以外の)過去問演習は必要ないので、参考書での演習と並行でメンテを行い、理解できていない部分はまた『爽快講義』か『蔭山政経』を参照する。

 

まとめ

1.効率命!政経逆転プラン(2冊)

上位大学を受けない・他の科目に不安がある・政経は合格点でよい

→『爽快講義』『爽快問題集』、過去問研究のみ

しっかりとやればこれでも十分戦える。

 

2.早稲田合格者上位or他私大でトップ合格プラン(2~3冊)

→『爽快講義』『新政経問題集』、過去問研究、(必要な人『現代社会の最新時事』)

オプション『Z会80題』

 

3.早稲田トップ合格プラン(4冊)※現役生向けではないだろう。

→『爽快講義』、『新政経問題集』、過去問研究、

現代社会の最新時事』、『標準問題精講』

※どのプランでも理解の補完と日本国憲法用に『蔭山政経』を採用

 

頑張れ政経受験生!!