私文の頂点

「普通だった」高校生が4か月の自宅浪人で早稲田に合格した受験術・戦略・勉強法を、分かりやすくお教えします。

【古文読解】「単語もやった、文法もやった、でも読めない!」人に

単語をやった、文法もやった、でも読めない

古文は暗記が重要で、単語や文法の理解がまず最優先であることは先に述べた。

しかし、単語や文法を真面目に憶えている受験生が、毎年センター試験や個別試験で涙を呑んでいる。その理由はたいてい、読解問題で点数が振るわなかったことだ。

なぜ単語や文法をやっても、読解が出来るようにならないのだろうか?

古文は外国語

私リムにとって、古文は勉強法を一番悩み抜いた科目であり、最後に苦手を克服した科目である。

ある日、古文をあくまで外国語なのだから、「英語と同じように考えてはどうか?」

ふと思い立った。英語なら自信があったからだ。「語彙力、解釈力、読解演習、背景知識……」こう英語読解のの要素を分解していくと、自分の弱点がわかった。

それは「解釈力」≒古文ならではの読み方 だったのだ。ちゃんと当時の僕は単語も文法もやったし、古文常識(背景知識)も憶えていた。読解の演習も積んだのにイマイチだった理由は、「古文の正しい読み方」を身につけていなかったからだったのだ。基本単語、文法をやったら、正しい読み方のフォームを身につけよう。演習はそれからだ。

「読み方」を叩き込む

しかし、正しい読み方といっても、英語とはまた異なる。古文読解で最も難しいのは省略表現だ。(主に主語の捕い)次いで、助動詞などの文法を文脈判断する能力。この二つをていねいに手ほどきしてくれる参考書は絶対にやった方がいいだろう。もし遠回りをしたくなければ。

読解の二つのステップ

①読み方の基本を学ぶ

②解法を学びながら演習の初期段階

 古文も現代文と同じく、「読み方」「解き方」に分けている。

もちろん、まずは読み方だ。読み方→解き方の順番を崩してはいけない。

読み方の参考書をまず紹介するが、それぞれ接続しやすい同著者の参考書、ないしは続編がある。基本的には、同じ著者のものでつなぐのがおすすめだ。(読み方の解説の語り口が合えば、解き方もすんなりと頭に入るだろう)

「読み方基本」の参考書

今から3冊紹介する。どれか1冊をやってくれればいいだろう。(トップレベル用や国立志望の人用に、2冊使う方法も紹介する)それぞれの解説の語り口やレイアウトが自分に合うか、実際に確認してから選択してほしい。

取り組み方

問題は○△×法で全て○になるまで解く。解説や公式は、重要なところで体得できていないところにマーカーを引き、わかったら○をしていこう。このタイプの参考書は3周以上するのが前提だ!

・マドンナ古文(パワーアップ版)

・人を選ばない。読解法を身につけたい人すべてにおすすめ

・小難しい参考書は嫌な人

・レイアウトにこだわる人

・助動詞や助詞に少し不安を残す人

もっとも万人向けで、語り口がやさしいのはこれだろう。文法知識の確認がていねいになされるので、文法も少しあやふやだけど確認しつつ読解に入りたいという人にはもってこいの参考書になっている。

やり方を確認すると、問題を○△×法で何回も解きなおすと同時に、解説を何回も読み込む必要がある。だから少しでも語り口がすんなり入るものを選ぼう。そういう意味では平易で取り組みやすいので、たくさんの人におすすめできる。

なお、『マドンナ古文単語』がいいなぁと思った人はこれを使うとよいだろう。

・土屋の古文講義1

・マドンナ古文だと少し簡単すぎると思った人におすすめ

・文法をしっかりやった人

・古文で得点を稼ぎたい人

・古めのレイアウトでも大丈夫な人

伝説的名著だが、その古さとレイアウトで敬遠している人は多いかもしれない。しかし単語と文法にしっかり取り組んだ、難関を目指す志ある受験生にはぜひ取り組んでほしい参考書である。(マドンナよりも到達点は高い)

自分で解法や重要だと思ったことをチェック(マーカーなどで色づけ)して、何回も何回も読み込んでいく必要がある。「解き終わったからOK」でやり終えてはいけない参考書だ。

なお、国立志望でちょっとこれは難しいかな……と思ったら、『マドンナ古文』から接続するのも多いにありだ。その後は土屋ルートを進もう。

・古文上達 読解と演習45 文法理解から応用まで

・文法にも不安がある人

・たくさん演習題をこなしたい人

・解法は予備校の講座などで教えてもらえる人の演習用におすすめ

・上二冊のどちらかを終えても、かなり時間の余る人(特に高2生)

上二冊とまったく毛色が異なる。*1というのも、読解法を演習を通じて「体得」していく感覚だ。

解説はとんでもなく詳しいが、主語の捕捉などをこうやるんだよ、というような、読解法に対する体系的な説明を得ることには向いていないので、ある程度読解法を知っていて、演習で身につけていきたい受験生に向いている。

なお、タイトル通り相当なボリュームを誇る。時間のない受験生が「夏から気合をいれてやる」などはお勧めできない。(より効率よく仕上げられる『マドンナ古文』『土屋の古文講義』を選択すべきだ。)

しかし、高2生など、時間のある受験生は、『マドンナ古文』『土屋の古文講義』の後に読み方を理解したかを確認しつつ演習するために取り組むことができる。そうすれば到達点は一番高くなるだろう。

「解法・演習初期」の参考書

取り組み方(解法・演習初期参考書共通)

2回は解く。2回目以降は○△×法を用い、○以外の問題だけ解いてもOK。ただし本文の読みは飛ばさず、解説は毎回きちんと読み込み、噛み砕けていないところにはラインを引き、次回に参照できるようにする。

・古文完全攻略 マドンナ解法

・私立系問題の演習ができるので、私立志望におすすめ。

・私大志望で時間がない人ならこちら

私大の人はこれを一番に検討すべし。マドンナ古文と合わせて、「読み方」「解き方」を必要十分な量、バランスよく学ぶことができる。何回か解くことが前提だが、問題量が少ないと不安が感じるかもしれない。しかしそれを補う演習用参考書はたくさんあるので大丈夫。(次の記事で紹介します。もしくは下の『古文上達 読解と演習56』。)完成スピードが3つの中でもっとも早いことが魅力。

・土屋の古文講義2

・国立志望で古文を得点源にしたい人におすすめ

・何回も解説をじっくり読む必要あり

・私立大でも記述を対策したい人は『マドンナ解法』との併用も◎

私立、国立ともに対応する力がつく。特に国立志望におすすめ。『土屋の古文講義1』と同じく、何回も解き、解説を読み込んでポイントを押さえていく。演習量はこちらの方が少ないが、1ヵ月程度はかけて何回もわからないところを解きなおし、解説を読み込むべきだ。

・古文上達 読解と演習56

・本格的な演習に入るまで時間がある人の補充問題にはこれ以上ないほどおすすめ

・じっくり時間をかけて取り組める人。

・自分の習得した解法に自信がある人。

・中途半端な残り時間で手を出すと挫折の危険が高い

・古文を極めたい高1~2生はプランに組み込むべし

・『マドンナ』or『土屋』シリーズ+これ ができたら最高。

演習のところだけで紹介しようかとしたが、基礎編と同じく、解説の詳しさではどの参考書にも引けを取らないのでこの記事で紹介した。単独使用だと、やはり解法が自分の中で体系的に整理できている、上級者向けの参考書になる。そういう人はあまりいないだろう。

やはり、上の『マドンナ』『土屋』シリーズで足りない演習題を補うというのがおすすめだ。(補うどころか、十分すぎるくらいの演習量になるが)解説が詳しく、疑問点が残らないので、時間がある受験生にとっては最高の問題集になりうるだろう。

逆に、時間がない人にとってはこの詳しさと量が仇になる。必ず残り時間と相談してやるかどうかを決めてほしい。「なんとか1周できるかな」という程度の余裕なら手を出さないほうがいい。(演習編の記事でぴったりのものを紹介する。)

とにかく到達点が高いが、時間もかかるという本格派の参考書。最低3ヵ月はかかる計算で、プランに組み込むかどうかをよく検討してほしい。

 まとめ

・古文読解は「読み方」→「解き方」の順を厳守!

私大なら『マドンナ』、国立なら『土屋』ルートがおすすめだが、時間があれば補助的に別ルートの参考書を使うのも◎

完成が一番早いのは『マドンナ』じっくり読み込めば到達点の高い『土屋』

『古文上達』シリーズは、到達点が高いが時間がかかる。時間に余裕があり、古文を極めたい人におすすめ。古文を得点源にしたい最難関受験生や、国立志望の人演習用にもおすすめ。

 

・紹介した参考書のまとめ

*1:現代文でいえば「河合系」に近いアプローチをする。