【現代文単語】 はどこまでやればいい? ― ことばはちからダvsキーワード読解
現代文単語って大事なの?
結論からいえば、大事。でもやりすぎてはいけないのも事実。英単語と違って、単語それ自体を問う質問が少ないので、ほとんどの単語は得点力に直接結びつかないからだ。
しかし、必ず憶えておくべきと言いきれる単語もある。それらを習得しないと、読解問題で「文章の噛み砕き」ができなくなり、文章中や問題文中の言い換えに気付かなくなり、失点を招く。
3つの段階
現代文単語の学習には3つの段階がある。
1.必修単語編
2.テーマ把握編
3.テーマ単語編
全受験生にやってほしいのは2まで。現代文が難しい学校を受ける人で、余裕がある人は3に取り組むといった形だ。
1.必修単語編
『ことばはちからダ!』で詳しく説明している20語や、『現代文キーワード読解』の「基本編」にある単語は、受験生誰もが、憶えずに会場に突入してはいけない単語だと言っていい。まずはこの20語を理解すること。中学生に説明できるようになれば、理解したと言っていいだろう。もちろん復習は○△×法で行うが、中学生に説明できなければ×だ。
2.テーマ把握編
僕は『現代文キーワード読解』を使ったが、『ことばはちからダ』でも同様のことができるだろう。テーマ解説を読むのだ。テーマ解説の中で、現代文単語を憶えていこう。必修単語以外の現代文単語は文章の内容を理解するためのものなので、テーマが理解できてしまえば単語を把握する必要はないのだ(単語挿入問題を除く)。テーマ解説を読んだら、そのまま読みもののようにテーマの単語の解説もさらっと読もう。ここでは○△×法は使う必要なし。
3.テーマ単語編
ここからは、他の勉強より優先順位が低くなる。英単語や熟語を目標レベルまで出来ている人がやるといいだろう。(ただし、単語挿入問題のウエイトが高い人はぜひやってほしい。)テーマ把握編の復習をしながら、その単語の解説を○△×法で行う。友達に『「メタファー」の意味って何?』と聞かれたときに簡潔に答えられる程度になっていれば○だ。テーマ解説で単語の使われ方を把握しているから時間はそんなにかからないはず。
おすすめの2冊
記事のタイトルにもあるように、僕は2冊のどちらかをおすすめする。
単語の数が必要十分だし、解説を見て理解できない単語がないからだ。
テーマ解説が充実しているのもポイントが高い。
・ことばはちからダ!
こちらはあまり現代文に自信のない人や、「中学、高校で国語の成績があまり良くなかった……」という人におすすめしたい。『キーワード読解』よりも易しく丁寧な解説、わかりやすい図解まで交えて、基本単語を理解させてくれる。現代文の学習の最初に取り組みたい単語帳だ。
逆に、現代文はある程度得意だよという人には冗長な解説に感じるかもしれない。そういうひとは次の『キーワード読解』だ。
・現代文キーワード読解
僕はこっちがストライクだった。160語と、単語の数が他の本に比べて絞られているが、重要な単語を確実に押さえているため、絶対にビハインドを食らうことはないから安心してほしい。(逆に、たくさん現代文単語を憶えたのに使いこなせていない受験生はとても多い)
なんといってもコンパクトでかつわかりやすいテーマ解説が秀逸で、このテーマ解説を読めば、筆者の文の持っていきかたがわかり、筆者の主張が予想できるようになるだろう。あるいは、ありがちな展開とのズレ=「筆者の主張の個性」を意識することで、より演習をした文章の理解が深くなる。
『ことばはちからダ』は簡単すぎる、記述が多くてつらい、という人はぜひこっちだ。基本単語の確認もできるぞ。
確認テストは本当に確認用。簡単なので解けなかったら戻ってもう一度。
なお、収録されている入試問題を読む必要はないし、要約も参考程度でよい。
基本単語は演習に取り組むまでにやってほしい。テーマ把握は演習を進めながら、毎日少しずつやっていこう。細かい時間を大切に。この2冊、もしかしたらトイレに置いておくといいかも……!
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