合格の決め手:英文解釈の参考書5選+効率的勉強法
前置き:速読重視を斬る:英文解釈の重要性
速読重視って誰が言い始めたんだろう
センター試験では、確かに4000wordもの文章を80分で読まなくてはならない。
でもこれはセンターの話。難関私大や国立二次ではもう少し時間制限がゆるい中で読める。しかし、語数は少なくとも、難しい。主語が長かったり、等位接続詞(and,or,but)がどことどこをつないでいるのかが難しかったりと、一見しただけでは解釈できない文章がしばしばあらわれる。そこを曖昧に訳して、配点が高く重要な内容一致問題で自信を持って正解できるだろうか?
センター英語に強くて難関私大や二次が解けないパターンに気をつけろ
速読に気を取られすぎて、「文章の意味がわからないのになんとなく進んで、雰囲気だけつかんで問題を解く」という解き方をしている受験生があまりに多い。
(実はこれ、元々国語が得意だと(思っている)人に多い傾向にある。)
こういう人はセンターより少し難しい文あたりから読めなくなるし、解けなくなる。
正確に文を読めるようにしないと、最後の最後に伸び悩み、逆転される可能性が高い。
時間短縮のための精読
「でも時間がないからしょうがないじゃん」という人がいるかもしれない。でも大丈夫、それは間違いだ。現代文にも言えることだが、もう少しスピードを落として、正確に文章を読めば、選択肢で迷う時間が短縮されて、結果的に時間はあまり圧迫されない。
一度正確に解釈できれば、返り読みもなくなってスムーズだ。
それでも時間制限に不安がある人は、普段の音読でスピードを底上げすればよいのだ。演習の読み方まで雑にする必要はない。
長文の復習の仕方や、音読についてはこちらの記事で詳しく説明した。
navigatortopass.hatenablog.com
前置きが長くなってしまった。本題だ。重要な英文解釈の参考書を見ていこう。
英文解釈のおすすめ参考書5つ
最初にお勧めの参考書をすべて紹介してしまう。やり方はすべての参考書に共通なので、後に示す。とにかく、まずは自分のレベルにあったものを見つけてほしい。
・英文読解入門 基本はここだ!
英語が苦手な人にも勧められる。英語長文はどこを押さえて読めばいいかを簡潔ながら易しくまとめてくれた、初心者にうってつけの本だ。薄い冊子なのもうれしい。
偏差値55以下の人はまずここからだ。英語が少し得意でも、解釈に自信のない人はここから点検してみても良いと思う。
・入門英文解釈の技術70
基本はここだ!が簡単すぎる人はこれから取り組むべきだろう。「入門」と書いてあるが、騙されてはいけない。ここから始めた方がいい人も多いはずだ。センターの読解で構文が取れない文章が散見されるならここからだろう。
これが完成すればセンターの英文が解釈できないことはほとんどなくなる。
・ 基礎英文解釈の技術100
難関を受ける受験生なら、絶対にこのレベルまでの英文解釈はやっておくべきだ。
というのも、ここまでしっかりやりこめば、例外的に難しい英文以外は読めてしまうようになるからだ。内容一致問題や和訳問題での正答率が格段に上がるだろう。
100題となかなかのボリュームがあるが、1日5題ずつを目標に、じっくりと机に向かって取り組んでほしい。
・ポレポレ英文読解プロセス50
最難関私大志望者は、学部に関らずここまでやっておきたい。50題と「英文解釈の技術」に比べてコンパクトなので、集中して復習に取り組みやすいのが何より良い。
ライオンマークはとっても難しい。できないなら飛ばそう。「基礎100」までしっかりとやってるなら何とかなるかもしれないが、この本を最後まで終わらせてから取り組むとすらすらと解けることが多い。
一日5題は厳しいかもしれない。3~5題のペースを設定して、3週間くらいで終わらせてしまおう。
ここまで終えたら、基礎100とポレポレの復習に1日5~10題取り組んで総メンテナンスしていこう。
・英文解釈の技術100
偏差値70以上専用。 私大ならポレポレが有力だ。時間に余裕がある人以外は手を出してはいけない。(僕も例題しかやっていない)
この参考書を使う人は限られてくる。(和訳演習として使える、東大以外の旧帝大ならともかく)構文が難しい大学の内容一致で満点を取りたい人や、和訳の演習もやりたい人だ。たとえば、英文が平易な早稲田の政経や商学部志望でこれを使う必要はない。(ポレポレまでをしっかり復習したほうがよい。)自分の大学は精読より速読重視だなーと思う人は、これに手を出さずに長文の演習、それから音読に時間を割こう。
取り組み方
和訳をノートに書く必要はない。ただSVOCを振ったり、カッコをつけたりと、解説に乗っているように解釈をするのが目的だ。一文一文コピーするのもけっこう時間がかかるので、薄い鉛筆で書き込みをし、終わったら消すのがお勧め。もちろんコピーしても良い。
「英文解釈の技術」シリーズには演習題があると思うが、本冊の例題がすべて復習できるまで手を出さないほうがいい。復習するものが多くなってパンクする。(しかし、本冊の例題がすべて復習出来たら、次の本に進めるレベルになるはずだがら、ちょうどいい演習題の使いどころはないが……)じっくり取り組める高2生が、ゆったりとした計画の下演習も取り入れていく、くらいの使いどころだろうか。
もちろん、ここでも○△×法を活用する。初見で分かる問題は二度とやらなくてよい。(解説で必要な部分があればそこの部分だけマーカーを引いて復習時に読めばいいだろう)
さらに重要なのは、長い文の時、自分が訳せる部分についてはもうやらないということだ。訳せなかった部分にのみマーカーを引き、そこだけ○△×法で繰り返す。
そうすることで自分が訳せない部分のみ集中して取り組むことができる。
どの本も、1日5題くらいのペースで取り組むとよいだろう。あまり遅いペースでやると、前にやった問題を忘れてしまうのは単語帳と同じだ。解説で訳のポイントを頭に入れて、どんどん進んでいこう。
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